飛翔広州
洛陽で有名な白馬寺が仏教の中国伝来の地なら、その手前にある大福先寺は仏教の日本伝来の「ゆかりの地」と言えます。日本に仏教を正しく広めるために鑑真が長年苦労して日本に渡来した話は有名ですが、それを鑑真に直接依頼したのは遣唐使船で中国に渡った日本の僧侶の普照・栄叡です。二人は唐に着いてまず洛陽大福先寺に滞在し具足戒を授けられました。また普照はここで写経をしながら鑑真の日本渡航のチャンスを伺ったと言われています。大福先寺に行くには洛陽駅から白馬寺に行く56番のバスで途中の「唐寺門工芸城」で下車し、逆の洛陽駅行き方面の同じバス停がある場所を目印にして南に小道に入ります。100mくらいで鉄橋の下をくぐりますが、そこにも「大福先寺→」と案内が手書きで書かれています。そこから300m位道なりに民家の中を歩くと左側に突然お寺の門が現れ、「唐寺門遺址」という石標も建っています。中に入ると中規模の寺院ですが、国慶節でも観光客は皆無で、僧侶も少ないようですが、とても大きな宿坊があったり、「日本国高野山静慈円敬書」と書き添えられた扁額があったりで、歴史や日本との関係を感じることができます。管理人のお爺さんに仏像の撮影をして叱られましたが、逆に日本人はたまに来るとも教えてもらいました。